毎日麺類

19歳。僕の話と映画感想の両方。ネタバレします。

生存実感

6月14日、8時に居候先の家で目が覚める。

最近、居候先の隣の家でお爺さんの怒声が聞こえる。昨夜も聞こえていたのに、朝起きても聞こえた。

 

家主とは同じベッドで寝ている。家主は3限からなので、まだ起きなくてもいいのだが眠りが浅いのと僕がベッドから出るのが下手なので起こしてしまう。

 

「これから朝ごはんを食べる努力をしようと思う」と昨夜にスーパーで家主に宣言したのに、朝食を食べようとしない僕を見て家主が朝食を作ってくれた。作ってもらっているという罪悪感から作っている様子を隣で見つめていたら、家主に「準備していていいよ」と言われそれに甘える。

 

顔を洗って、寝癖を失くす。家主は化粧水を3つ持っている。無印、ミノン、高いやつ。

家主の肌にミノンは合わなかったらしく、使っていいよと言われたので僕は普段ミノンを塗っている。だけど、なんとなーく魔がさして高いやつを塗ってしまいました。

家主が僕の顔を見てすぐに「うわ、使われた」と悔しそうな顔で言ってきた。僕は「ミノンをたくさん塗っただけだよ」と嘘をついた。

楽しい朝。

 

家主が作ってくれた朝食は、サンドイッチとコーンスープ。そしてグレープジュースと白湯。ちゃんと量もあって美味しかった。サンドイッチは『名探偵コナン』の安室さんって人が作る、甘味噌が入ったサンドイッチだよとか言ってた気がする。「甘味噌入れたけど美味しい?」と聞いてきて、甘味噌に全く気付いてないけど「美味しい、ありがと」って返すとニコってしてた。

 

朝食を頂きながら、居候してずいぶん経つなと考える。ある晩、家主に「僕を追い出さないの?」と聞いたら「なんか可哀想だからいてもいいよ」と言われた。僕の痩せすぎな身体が心配らしい。家主の「自分の作った料理を他人が食べてるのがオモロイ」という言葉はずっと覚えている。友達に家主の話をすると、高確率で勝手に女性だと思われる。男同士の関係。

 

僕はよく水を飲む。外に出ると何個も水を買ってしまう。お金が勿体無いので最近、無印良品の水筒を買った。だけどその水筒を1週間くらい洗わずに使っている(汚い話ごめんなさい)。家を出ないといけない時間になっているので洗う暇は無い。もう今日は水を買うかと思い財布の中身を確認したら、1円しか入ってなかった。本当に1円玉が1枚だけ。仕方なく、水筒に水を入れて外に出た。家主が玄関まで見送ってくれて、その時に隣のお爺さんの怒声が流れ込んできた。お互い「またやってるわ」と言わずに顔で表現した。

 

家から早歩きで25分で学校に到着。水筒の水を飲んだら、水が雑菌の味だった。隣の席の友達に「この水筒、1週間洗ってないんだけど雑菌味だわ」と報告したら「きつい」と言われた。気にせずにゴクゴク飲んでいたらお腹が痛くなってきた。僕はめちゃくちゃお腹が弱い。授業を抜け出してトイレ。長時間のトイレから帰ってきたら、友達が水を買ってきてくれていた。「本当に色々、可哀想だよね」と言われた。いろはすをゴクゴク飲んだ。

 

午後の授業で友達と、もう学校に来ている意味があまり無いよねみたいな話をした。超真面目で皆勤している友達に「なんで学校が嫌なの?」と聞かれた。みんな黙っていた。僕が「友達と会えるのは凄く幸せなんだけど〜」と言うと、皆勤くんが「よかった〜、もう俺といても楽しくないのかと思った」と安心していた。僕は皆勤くんのそのキュートすぎる言葉を聞いて、軽く抱きしめた。

 

今日はバイトが無いから家に直帰。

家主はバイトがあるから帰るのが遅い。

LINEで「帰ってくるのいつ?」と聞いたら「迎えに来てくれるの?」と返ってきた。「行きません」と返したら「ふーん」ってきた。

やっぱり迎えに行った。「お疲れ」と言ったらニコッとしてた。